朝起きてすぐに仕事へ向かい、帰宅は深夜。週末も予定がびっしりで、気づけば部屋はぐちゃぐちゃ……。そんな経験はありませんか？忙しい日々の中で、部屋の片付けが後回しになってしまうのは、多くの人にとって「あるある」な悩みです。けれども、ほんの少しの工夫で「時間がなくても散らからない部屋」は作れます。本コラムでは、忙しい人こそ実践したい「生活動線」を意識した整理整頓のコツと、誰でもできる“仕組みづくり”をご紹介します。
生活動線とは、私たちが日常生活の中でとる行動の流れです。たとえば、「帰宅→カバンを置く→コートを脱ぐ→手を洗う→食事」という一連の動き。これを意識して収納や家具の配置を整えるだけで、片付けやすさは格段に上がります。
具体的には、玄関近くにカバンや上着をかける場所を設ける。洗面所の近くにハンドタオルの収納やゴミ箱を置く。これだけでも、物が“出しっぱなし”になるリスクは大きく減ります。
忙しい人が収納で失敗しがちなのは、「しまうのが面倒」なシステムを作ってしまうこと。フタ付きの箱、重ねて置く収納、奥行きのある棚は、一見おしゃれでも使いづらさの原因になります。
おすすめは「出してすぐ戻せる」収納。たとえば、書類は立てて入れるファイルボックス、衣類は仕切りのある引き出し、文房具はトレイでカテゴリ分け。ワンアクションでしまえる収納は、片付けを面倒に感じさせません。
毎日が忙しい人でも、たった5分なら確保できる時間があるはず。その5分で、「今日使ったものだけを元に戻す」ことを習慣化しましょう。
タイマーを使ってもOK。ポイントは“完璧を目指さない”こと。床に落ちている服を洗濯カゴに入れる、郵便物を仕分けする、それだけで十分です。毎日の5分が、1ヶ月後には「散らかりにくい部屋」を作ってくれます。
物が散らかる大きな原因は「置き場所が決まっていない」ことです。使った後に戻す場所がわからなければ、適当に置いてしまい、そこが“仮の置き場所”になってしまいます。
そこで重要なのが“定位置”の設定。たとえば、鍵は玄関のフックへ、リモコンはテーブル横のバスケットへ、スマホは充電ステーションに。定位置があることで「探す」「しまう」の時間が激減し、家の中の動きもスムーズになります。
収納や動線を整えても、物が多すぎれば限界があります。忙しい人ほど、「使っていない物を手放す決断」が重要です。
コツは「〇ヶ月使っていないなら処分」「同じ機能のものはひとつだけ」など、自分なりのルールを設けること。特に洋服やキッチン用品は、増えやすく見直しの効果も大。物が減ると、部屋も気持ちも驚くほどスッキリします。
忙しい日常でも、少しの工夫で「散らからない部屋」は実現できます。生活動線を意識し、ワンアクションでしまえる収納を整え、1日5分のリセット習慣を作る。物の定位置を決め、不要な物は思い切って手放す。この積み重ねが、ストレスのない住まいへとつながっていくのです。
それでも、「もう自分では手に負えない……」という方には、プロの手を借りるのもひとつの手段です。
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